虫歯は虫歯菌と甘い物の両方が原因で起こります。毎日きちんと歯を磨いているのに虫歯になってしまうと嘆いている方も多いと思いますが、ほとんどの場合は何らかの生活習慣に問題があることが多いと思います。知らず知らずに行っている虫歯の原因になる習慣をいくつかあげてみます。
毎日の診療をしていて患者さんの歯を悪くした原因はこれだと思う瞬間が数多くあります。一般的に知られているものとして歯磨きが悪かったり、甘い物を好んで食べたりなどがありますがその他にもあまり知られていないいくつかの問題のある習慣があります。心当たりのある人はできるだけ止めましょう。
お口の臭い 気になりませんか
[口臭度チェック]
チェック項目に5個以上あてはまった人は口臭の心配がありそうです!
10個以上は重症かも?
口臭の予防法
誌や月刊誌などの雑誌の表紙を飾るのは美しい女性の笑顔であることがほとんどです。そのモデルのポイントには髪型や服装やお化粧などがあると思いますが、もっと重要なものに目元と口元の表情があります。どんなに美しい人でファッションセンスが良くても、怒った顔や表情の無い顔ではグラビア写真には使えないでしょう。
笑顔とはどんな表情でしょうか?
・目尻が少し下がること
・口角(唇の両端)を横に引き、少し上げ気味にすること
・上の前歯が見えること
特に口角(唇の両端)を横に引き、少し上げ気味にしていることは美しい表情をつくるのに重要です。女優さんやスチュワーデスさんたちのようにいつも笑顔でいなければならない職業の女性達は訓練してこの表情を作ります。「イー」と発音する時の表情がこの口元に近いことが知られています。よく「はい、チーズ」と言って写真を撮りますが、「チーズ」の「ズ」でシャッターを押してしまうと「ズ」を発音しているときの口元になってしまいます。これは少し口をとがらせた口元になり、怒った顔になってしまいます。正しくは「チーズ」の「チー」でシャッターを押します。この「チー」と発音するときに口角が引き上げられ、口元から白い歯がのぞき笑顔の表情になるわけです。
日本人は無表情だと言われますが、日本では昔から手で口を隠して笑うという奥ゆかしき習慣があました。しかし現代は国際化の時代、そういった習慣もなくなりつつあります。表情を意識して作るというのも小さいときからの訓練で、アメリカで育ったバイリンガルの日本人の表情が同年代の日本育ちの日本人の表情とどこか違うのもそのためではないでしょうか。 アメリカでは歯を見せて笑うという習慣があるためか歯列矯正や虫歯予防など歯に対する意識が強くあります。わが国でも歯に対する関心は高まりつつありますが、オリンピックなどの国際大会に出場する日本人選手達の笑顔を見ると、欧米の選手達に比べ歯並びや歯が悪いことが目立ちます。まだまだ国民全体に浸透しているとはいえません。われわれ歯科医院側の問題も大きいと思いますが、日頃から歯や歯並びに注意し、自信を持って白い歯を出して笑えるようになりたいものです。
写真に写るときは口元に注意してみてください。輝いて写りますよ。
現代社会では、軟らかい食べ物が多くなり咬む回数が減少してきています。一回の食事の時間と噛む回数は鎌倉時代で29分、2,650回、戦前で22分、1,420回、現代の食事では11分、620回といわれています。それだけ文明の発達とともに噛まなくても済む食文化になってきています。そのため意識的に固い物を食べたり、良く噛んで食べるようにしなければ、噛む回数は少なくなってしまいます。
しかしその他にも噛まなくなる原因がいくつかあります。
噛むということは健康を維持する第一段階として、最も大切なことです。日頃から、よく噛んで食べるようにし、悪いところがあったら早めに治療を受けるようにしましょう。
お子様の口元が気になるお母さん方に
唇や頬の筋肉の状態や舌のくせが、将来の歯並びに大きく影響することをご存じですか?歯は外側からはほっぺたや唇から力を受けており、内側からは舌の力を受けています。つまり外と内から加わる力のバランスによって、歯の並ぶ位置が決まると考えられているのです。 乳歯から永久歯に交換する時期は、将来の歯並びを左右する大切な時といえます。もしもこの時期にほっぺたや唇にへんな"くせ"がついてしまうと、外と内の力のバランスが崩れてしまったりする可能性があります。
【美しい口元=美しい歯並び】
普段のお子さんの口元を見てください。なんとなくポカーンとゆるんでいる場合は、将来の歯並びや顎の成長にとって良くありません。よく観察すると、唇のまわりの筋肉がしっかりしているお子さんは歯並びもきれいな場合が多いのです。また、キリッと引き締まった美しい口元は、矯正後の歯並びの安定にも大切です。以下、是非おすすめしたい手軽に出来る美しい口元を作る為の"筋肉のトレーニング方法"を紹介します。
★用意するもの
・直径2~2.5cmのボタン(薄い方が良い)
・細くて強いヒモ(タコ糸やデンタルフロスのようなしっかりしたヒモ)
★実際のやり方
唇の筋肉がボタンを維持できる力には年齢的な違いはありません。6才で約2kgの力に耐えられるのが目標です。この訓練を一日10回おこないましょう。だらしなくゆるんでいた口元が次第に引き締まっていくはずです。効果があったかどうかの観察のポイントは、本人がテレビを見ていたり、何かに集中している時の口元を見てください。
最近「おしゃぶりは舌や顎の発達を助けて鼻呼吸を促す」という宣伝文句やフォルダーを付けたファッション性が受けてか、乳幼児におしゃぶりを与えている親が多いようです。育児用品メーカーの調査では乳幼児がいる家庭のおしゃぶり所有率は2000年の55%から2003年の71%にアップしています。おしゃぶりを使用することによって、簡単に泣きやむ、静かになる、母親の育児ストレスを軽減するなどの利点もある一方でおしゃぶりが将来の噛み合わせに影響してくることもわかっています。
小児科医は胎児も母体内で指しゃぶりをしているので、乳児の指しゃぶりは自然の行為であり、それに代わるおしゃぶり行為も当然と理解し、そして言葉を話すようになると自然に取れることが多いのでそれほど問題にしていない先生が多いようです。しかし歯科の立場からは指しゃぶりが噛み合わせに影響を与えるのと同じように、おしゃぶりを使うと将来出っ歯になり口が閉めにくくなる、上下の前歯が噛み合わずにサ行やタ行がちゃんと発音できない赤ちゃんことばの話し方になってしまうなどを問題にしています。それらを聞くと育児にあたるお母さん方はどうして良いのかわからなくなってしまうのではないでしょうか。実際、須貝歯科医院に来院する患者さんの口の中を診ていても指しゃぶりやおしゃぶりが取れないお子さんの噛み合わせは他のお子さんと比べて悪くなる傾向があります。
このたびおしゃぶりの使用に関して小児科医と小児歯科医でつくる「小児科と小児歯科の保健検討委員会」から以下のような見解が出されました。
おしゃぶりは出来るだけ使用しない方がよい。もし使用するなら咬合の異常を防ぐため次の点に留意する。
夜中に隣で寝ている人の歯をこする音で眠れない経験をしたことはありませんか?逆に自分の歯ぎしりの音で眠れなかったと言われたことはありませんか?
実はほとんど人が歯ぎしりを無意識のうちにしていると言われています。ぎりぎりとこする歯ぎしりは音でわかりますが、ぎゅ~と噛みしめている歯ぎしりは誰にも気づかれません。朝起きたときに顎のあたりが痛かったり顎から首のあたりに疲れた感じが残っていたら歯ぎしりをしている可能性があります。歯ぎしりの原因はよくわかっていませんが、精神的なストレスに関係があるといわれており人間が日々ため込んでいるストレスを歯ぎしりで和らげているのかもしれません。人は欲求不満や心が落ち着かない時にその発散のために体を揺すったり動き回ったり色々な仕草をします。歯ぎしりも同様にストレス発散の行動のひとつかもしれません。しかし歯が出たばかりの2歳,3歳の子供さんでも歯ぎしりすることもあり、ストレスだけが原因とも言い切れませんし日々の生活でストレスをため込まないというのも無理な話です。
歯ぎしりをしている時の力は自分の体重ぐらいの力だと言われており、その力で虫歯でもない歯が欠けてしまったり、割れてしまったり、摩耗してしまったりと歯にとって良いことは何もありません。ちなみに食べ物を食べるときに必要な力は10~20kg程度でありこのぐらいの力で健康な歯が割れることはありません。また本来体を休めなければならない就寝時に一生懸命力を入れているのですから顎から首肩にかけてのコリも出てきてしまいます。
現在その対策としてナイトガードがあります。これは写真のようなマウスピースですがこれを装着して眠ることで歯にかかる力が緩和します。またこれを装着することによって無意識のうちに噛むのを嫌がり歯ぎしりをしなくなることもあります
歯ぎしりでお困りの方、朝起きたときに肩こりや、顎に違和感のある方は担当医までご相談下さい。ナイトガードは保険診療ででき3割負担の方で5,000円程度です。
歯の表面にはエナメル質という硬い層があります。このエナメル質は鉄よりも固く水晶と同じくらいの硬さです。実際歯医者がエナメル質を削るときには地球上で最も硬いダイアモンドの粒子を表面に付着させた切削器具を高速で回転させて削っています。そんなに硬いエナメル質に虫歯で穴があくのはなぜでしょうか?
エナメル質は酸に弱いという弱点があります。ミュータンス菌とソブリヌス菌という虫歯の原因菌がいますが、このバイ菌は口の中にはいると歯の表面にこびり付き、うがいなどでは簡単に取れなくなります。そして口の中に砂糖が入ってくるとこのバイ菌は酸を産生して歯のエナメル質を溶かし虫歯にしてしまいます。 この虫歯の原因菌は生まれたばかりの歯の無い赤ちゃんの口の中ではまったく検出されません。赤ちゃんに歯が生えてきてママやパパの口の中に虫歯菌が多くいるとそこから赤ちゃんの口の中にうつされてしまいます。これからママやパパになる方はしっかり歯を磨いて口の中を清潔にし虫歯菌を少なくしておきましょう。
「ママのキスから虫歯がうつる」ってどういうこと?
虫歯はお母さんから子供さんにうつるといわれています。いったいどういうことなんでしょうか?